【病院通いになる前に健康寿命をのばす!プレメディカルケア】

 スポーツトレーナー・永井正彦氏による健康アドバイス。実際の事例をもとに、解説します。今回はコチラ!

【お悩み】囲碁仲間が自宅で転倒し、寝たきりになってしまいました。転倒防止のため心がけることは?(60代男性)

【アドバイス】自分は「まだできる」ではなく「できないかもしれない」と疑ってみてください。

【解説】60代以降は転倒しないことが命題です。

 厚生労働省の人口動態統計調査によると、高齢者が転倒しがちな場所は玄関、居間、廊下、階段、浴室といった屋内で起こるケースが9割以上を占め、そのうち平らな場所でつまずいたり、よろめいて転倒した人が8割以上というデータが出ています。

 足の筋力や視力の低下、バランス感覚の衰えなどにより、自分が見ているものと現実にズレが生じているため、若い頃では考えられないようなちょっとしたことで転倒してしまうことはよくあります。例えば、歩道の段差をまたいだつもりがまたげなかった場合。思っているほど足が上がっていないのは筋肉量の問題ですが、視力の低下により、距離感が合っていなかったために転倒してしまうこともありえます。

 自分はまだ若いという過信は危険で「年齢に準じて自分を疑え!」というのがポイントです。「大丈夫、まだできる」ではなく「もうできないかもしれない」とまず疑う。そうすると何事に対しても慎重にやっていこうというスタンスに切り替わります。

 まさに急がば回れで、階段などでも急ぎたい時こそスロープを使ったほうがケガの危険性も格段に下がります。仮に慌てて階段で転倒してしまったら、それこそ回復までに何十倍もの時間がかかってしまいます。

 予防策としておすすめなのはラジオ体操です。ラジオ体操は筋肉をつけるためというより、ジャンプしたり体を横に倒したりなど、バランス感覚を身につけやすい運動なので、とっさの動きに対応しやすくなります。

 毎朝6時30分の放送に合わせてやってみてもいいですし、ユーチューブでも見られるので、お孫さんと一緒に毎日やるのもいいでしょう。とにかく、元気な人ほど過信は禁物です。