【今週の秘蔵フォト】人気絶頂期の1978年4月4日に解散したキャンディーズの後楽園球場でのラストコンサートは今でも伝説となっている。全国から超満員5万5000人のファンが押し寄せて、涙ながらにメンバーの名前を絶叫した。

レッスンを受ける伊藤蘭
レッスンを受ける伊藤蘭

 解散を発表したのは77年7月17日、日比谷野外音楽堂。コンサート中にランちゃんこと伊藤蘭が叫んだ「普通の女の子に戻りたい!」というセリフは伝説となったが、復帰は意外に早かった。

 80年3月には伊藤がTBS系ドラマ「春のささやき」でいち早く復帰。スーちゃんこと田中好子も同年5月にテレビ朝日系「欽ちゃんのどこまでやるの!」で芸能界に復帰し、ミキちゃんこと藤村美樹も83年に復帰を果たした。

 1982年3月12日付本紙には復帰から2年を経た伊藤のインタビューが掲載されている。ドラマ中で解散後、初めて歌声を披露することが決まった矢先だった。4月スタートの加山雄三主演「ある晴れた日に」(テレビ朝日系)第3~5話に出演し「月影のナポリ」など50年代ポップスを歌う役が決まり話題を呼んでいたのだ。

「4月14日から29日に西武劇場(東京・渋谷)でミュージカル『アップル・ツリー』で主演を務めますので、上演の前日までレッスンをやります。だからドラマで歌うレッスンの時間も1日たっぷりあります」と久々の“歌手復帰”に笑顔を見せた。

 さらには「キャンディーズ時代はレッスンなんてほとんど受けたことがなかった。レコーディングの前にちょこっと2時間ぐらい。本格的にやってみて音域は広くなりました」と語り、他のメンバーに対しては「昨年10月に私の芝居を見に来てくれたっきり。スーちゃんがどんな仕事をやっているのかは気になるけど、ライバル意識は全然ない」と自信を見せつけている。

 その後は現在に至るまでドラマ、映画、舞台、歌で活躍し、9月2日には東京・国際フォーラムという大舞台で50周年記念公演を開催。今年のNHK「紅白歌合戦」にもソロ歌手としてキャンディーズ時代以来、46年ぶりの出場も決まった。思えば普通の女の子に戻ったのもつかの間、伊藤は今でも疾走を続けている。     (敬称略)