森保ジャパンの北中米W杯アジア2次予選シリア戦(21日、ジッダ)が国内で視聴できず、多くのファンやサポーターが違法視聴に走った事態が波紋を広げている。

 シリア戦では、放映権を巡るドタバタ劇が大騒動に発展した。ホーム(中立地開催)のシリア協会が持つ放映権の販売を担った代理店が、相場を大幅に超える高額な放映権料を要求。結局、日本の放送局などと折り合いが付かず、国内での中継や配信が行われない異例の事態となった。

 ファンやサポーターは視聴可能な環境を求めて海外サイトなどを探し回ることになったが、そこで注目を集めたのが違法配信だ。放映権を得た正規ルートの有料サイトを利用するファンもいる一方で、多くのファンがアラビア語圏、中国や韓国系の違法配信を利用。あるサイトでは視聴者数が十数万人に達した。

 違法アップロードされた著作物を大勢の人々が堂々と視聴する問題は、ある事件との共通点が指摘されている。シリア戦を視聴するための違法配信サイトの情報が多数拡散されたことを受けて、SNS上では「違法視聴をなぜわざわざ自己申告するのか…まんが村からリテラシーなにも変わってねえ」と糾弾する意見が出ている。

「漫画村」は人気漫画が無料で読める海賊版サイトで、巨額被害が社会問題となった。運営者は著作権法違反などの罪で実刑判決を受ける一方で、利用した人々が罪に問われることはなく、そのネットリテラシーが議論を呼んだ。

 この漫画村事件と日本代表のシリア戦における違法配信の視聴問題は構図が似ていることから、ネット上で利用者の見識を問う声が続出。「本当に本当にシリア戦を違法視聴してる人が10万人も居る国なんなんだろう? たった650円なのに特にスクリーンショットなんかポストしてる人どんな精神している…」と放映権を持つ有料サイトを利用しないことを批判する意見や、「シリア協会の収益が、どこぞの違法UP主の収益になるんだから、超おもしろい」「シリアサッカー協会さん高い放映料ふっかけた結果、入るはずだった金も入らない挙句、自国の違法アップロードに日本人サッカーファンが群がってんのおもろい」と違法配信者の収益につながることを問題視する意見も。さらに「シリア戦違法視聴しようとする奴ら多すぎて気持ち悪い」「代表戦の違法配信視聴を批判すると凄い青ポチつくんだけど窃盗と同じだからな 恥を知れマジで」と違法視聴自体に嫌悪感を抱くファンもいる。

 関心の高いサッカー日本代表の公式戦が国内で放送、配信されなかった異例の事態は、まだまだ尾を引きそうだ。