虎になる! ボクシング東洋太平洋スーパーバンタム級8位の〝神童〟こと那須川天心(25=帝拳)が27日、合宿を行った米ラスベガスから羽田空港に帰国した。フアン・フローレス(メキシコ)とのボクシング2戦目(9月18日、東京・有明アリーナ)に向け着々と刃を研ぎ澄ましている中、その一環として行っている取り組みを明かした。

 約2週間の合宿から帰った那須川は、開口一番「だいぶ収穫がありました! すごく成長した気がします」。8ラウンドのスパーリングを3回敢行するなどハードトレーニングで攻撃力アップに手応えを感じており「ずっと集中してできました。心技体、全てで磨かれた感じです」と充実の表情だった。

 今後の最終調整へ向けては「この感覚で挑みたいですね。ドラクエのコマンドで言うと〝ガンガンいこうぜ〟って感じです」と人気ゲーム「ドラゴンクエスト」で使われる攻撃的な作戦のコマンドを引用。破壊力の上がった拳でより攻撃的なボクシングを見せると意気込んだ。

 そんな神童が同じく取り組んでいるのが「ステップ」と言われる足の動かし方だ。初代タイガーマスクが使った通称「タイガーステップ」をSNSで披露することもある那須川は、その目的を「もちろん〝エンジョイ〟っていうのもありますけど、実はそれだけじゃなくて。あそこからも何か得るものがあると思うんです」と説明する。

軽やかなフットワークも武器だった初代タイガーマスク(右=1983年)
軽やかなフットワークも武器だった初代タイガーマスク(右=1983年)

 キックから転向してきた中で「蹴りがなくなって、手だけでいろいろやるじゃないですか。だからこそできることをいろいろできたらと。その一つとして、ステップを意識しているんです」。蹴ることに使わなくなった脚の活用法を模索している。

 那須川は「チームでも『このステップじゃないといけない、とかはない』という話をしているんです。基本のステップがある中で、自分のステップをやれたらと…」と続けた。格闘技の偉大な先人である初代虎の足さばきは、まさしく神童の目指す「オリジナルのステップ」。遊びの中でその動きを練習し、進化のヒントにしようというわけだ。

 神童は今回の合宿の成果を「『まだこんなに伸びしろがあるんだ』っていう喜びを感じたこと」と総括。ボクシング2戦目は、拳のみならずそのステップにも注目したい。