冷凍食品業界を“熱くする”2大戦争とは――。冷凍技術の進化に、コロナ禍による巣ごもり需要も相まって急成長を遂げた冷凍食品。新規参入メーカーも続出し、業界全体の“底上げ”につながったが、コロナ禍も収束。その勢いも一段落…かと思いきや、さにあらず。今度はメーカー同士のハイレベルな争いが始まっていた。
先月下旬、大阪と埼玉で開催された、食品卸大手「日本アクセス」主催の展示商談会「秋季フードコンベンション2023」。そのほとんどのスペースを冷凍食品が占めていた。冷食業界は今も好調。出勤や通学など外出機会も増えたことで「お弁当品」と呼ばれる、弁当に詰められる総菜類の需要が復活したからだ。
一方でメーカー間の競争も活発化している。
「今、バチバチにやっているのが『ラーメン』と『焼きそば』なんですよ」とは、日本アクセス関係者。
さっそく、冷凍ラーメン事情を探った。近年は冷凍麺の飛躍的な質向上が注目されていたが、今年は新たな“局メン”に突入。キーワードは「具材」だ。
まず、冷凍うどんで有名な「テーブルマーク」。ついに中華麺に進出した。もちろん麺にもこだわるが、担当者が猛プッシュするのが「お客さまが求めているのに充実度が足りなかった」という具材だった。
そこで、有名ラーメン店監修の下、鶏団子や数種類の野菜など、家庭だとひと手間かかる具材を盛り込んだ「まるぐ」シリーズの2種類(鶏コクラーメン、えび香る魚介ラーメン)を9月1日から発売する。
一方、ちゃんぽんが有名な「ニッスイ」は、従来のシリーズ名「わが家の麺自慢」の頭に、あえて「具だくさん」という文言を加えてリニューアルした。一日に必要な野菜摂取量の2分の1が入った「野菜を食べるタンメン」に加え、一日の野菜3分の1が食べられる「国産野菜の濃厚味噌ラーメン」を、こちらも9月1日に発売。まさに“具だくさん戦争”の様相なのだ。
続いてのバトルは焼きそば。中でも「五目焼きそば」はバッチバチの火花が散っている。
まず「ニチレイフーズ」が満を持して発売するのが「香ばし麺の五目あんかけ焼そば」だ。ウリは麺の香ばしさで、すでに麺には片面に焼き目がついているが、レンジで温めると、さらに焼き目がつくという新技術を採用。太さの違う2種類の麺でバラつきを持たせるなど、食べ応えを追求した。
これを待ち構えるのが「マルハニチロ」の「五目あんかけ焼そば」。発売25周年を誇る“元祖”だ。今回のイベントに先立っての大きな変化はないが、常に改良を重ね品質向上を目指し、元祖の意地で迎え撃つ。ブースに五目焼きそばの巨大看板を掲げたのは“受けて立つ!”の意思表示にほかならない。
こちらのウリは麺の「両面焼き」。ほんのりと、まんべんなく施された焼き目と8つの具材とのハーモニーは、まさに安定の味わいと言える。
活況を呈する冷凍食品。競争すればするほどおいしさに磨きがかかりそうだ。












