熊本市中央区の雑居ビルで派遣社員辰島ありささん(29)の遺体が見つかった事件で、熊本県警は5月31日、辰島さんが28日午前1時ごろのアルバイト退勤後、「帰る」と交際相手にSNSでメッセージを送っていたと明らかにした。県警は送信後に事件に巻き込まれたとみて、辰島さんの詳しい足取りを調べている。
県警によると、辰島さんとの連絡がつかなくなった交際相手が辰島さんの家族に知らせ、家族が29日午前1時ごろ、県警に届け出た。
事件は不可解なことだらけだ。辰島さんの死因は窒息死。遺体はスカート姿で全身が大きな布で包まれ、目立った外傷はなく、はだしだった。
そして、市街地の8階建ての雑居ビル7階で発見されたが、7、8階は10年前から空きテナントで、エレベーターは6階までしか動いておらず、7階から上に通じていなかった。1~2階は店舗用で、3~6階は住居用。7階のテナントに入る非常階段のドアは鍵がかかっていた。
犯罪心理関係者は「防犯カメラでリレー追跡して、辰島さんが雑居ビルにいたことが分かったとのことです。入ったけど、出た映像がなかった。警察は辰島さんの人間関係、そしてこのビルに出入りした人物をしらみつぶしに当たっており、かなりつかんでいるでしょう。市街地の雑居ビルの空きテナントに遺棄したということはかなりの土地勘があります。土地勘がない人なら郊外に遺棄するでしょう」と指摘する。
そして、遺体の状況からこう語る。
「靴を履いていないということは、ビルの中で辰島さん自らが靴を脱いだ可能性が高いです。目立った外傷がないということは、顔見知りに隙を突かれたと推測できます。全身、特に顔を隠しているということは、犯人側も辰島さんの顔見知りで、亡くなって変わり果てた辰島さんの顔を見たくないか、亡くなったとはいえ辰島さんから見られたくないという心理かもしれません」
警察はストーカー被害の相談を把握していないということで、見知らぬストーカーの犯行ではなさそう。一方で、大きな布で巻いて、空きテナントに遺棄するという周到な犯行でもある。一刻も早い事件解決が望まれる。











