陸上女子で東京五輪1500メートル8位入賞の田中希実(23=ニューバランス)は〝整理整頓〟で心を落ち着かせている。
22日に国立競技場で行われた東京選手権のワールドチャレンジ1マイル(約1・6キロ)では、残り1周半でギアチェンジ。「自分の感覚に任せて走ったら、やっぱりちょっと遅くなってしまった」と苦笑いを浮かべながらも、4分32秒73の日本新記録で優勝を果たした。「自分の走りに集中して、気持ち良く走り切ることができた。そこの感覚はすごく久しぶりだった」と一定の手応えを口にした。
3月末に豊田自動織機を退社し「世界のトップでは潜在能力以上のものがいる。自分自身を変えないといけないという思いが強かった」と、4月からプロとして活動をスタート。新たな一歩を踏み出したが「レースになってしまうと自分の走り、練習通りの走りができないのが課題。極端に言うと日本では勝ちありき、海外では負けありきと考えてしまっている」と試行錯誤を繰り返す日々を過ごしている。
心の迷いはレースにも出ていた。直近のレースでも思うような走りができず、苦しい胸の内を吐露することもあった。そこであえて陸上から距離を置いてみた。「家の部屋の整理をやっていると気持ちが落ち着く。自分の趣味で集めている雑貨を並べたりしていると、気持ち的にリフレッシュできる」。身の回りを整えることで、心も整うことを実感したという。
23日には地元で開催される兵庫リレーカーニバル(ユニバー記念競技場)に出場予定。「改めて日本のトップ選手と競うことになるので、そこでしっかり勝ちにこだわる姿勢を見せたい。自分の走りを見失わずに、今の力は出し切れたなという走りがしたい」。レースを重ねつつ、自らの理想像を追い求めていく。












