イタリアの山中でジョギング中だったランナーがメスの熊に襲われ死亡する悲劇が起こっていた。

 英「デーリー・メール」によると、被害にあったのはアンドレア・パピさん(26)。トレンティーノ・アルト・アディジェ州のカルデスで、自宅近くの丘陵地帯をトレイルラン中にメスの熊に襲われなくなったと地元当局が発表した。

 この一帯には100頭のクマが生息していると言われている。熊の研究を行うエドモンド・マッハ財団の専門家が現場とパピさんが身を守るために使った棒に付着したDNAを分析したところ、昨年6月にこの地域で59歳と28歳の親子を襲ったのと同じ「JJ4」と呼ばれるクマだったことが判明。この親子も深い切り傷と噛み傷を負い、入院したという。

 当時「JJ4」を「追跡して処分せよ」という命令が州知事より下されたが、動物愛護団体の法的訴えで停止されていた。パピさんの訃報に親子は「信じられない気持ちと強いショック。父は泣き出し、私は震えている」と語っている。

 同じクマが襲ったとあって、行政がどう動くかに注目が集まっている。