森保ジャパンでなぜ〝至宝〟は輝けないのか。日本代表は28日の国際親善試合コロンビア戦(ヨドコウ)で1―2と逆転負けを喫した。ウルグアイ戦の引き分けと合わせて、新チーム立ち上げの2連戦は未勝利に終わった。今回浮き彫りになったのが、MF久保建英(21=レアル・ソシエダード)をチームとして生かせていない問題。今後は森保一監督(54)の手腕も問われそうだ。

 この日スタジアムが最も沸いたのが、MF三笘薫(ブライトン)による先制点と、後半14分に久保がピッチに登場した場面。ファンやサポーターから久保への期待が大きい証しだろう。

 しかし、交代直後の16分に痛恨の勝ち越し点を許した後は、積極的にドリブルやシュートを仕掛けるも、なかなか決定機はつくり出せない。反撃できないまま時間は過ぎていき、チームは敗れた。久保は試合後「気負いすぎていた。僕も含めちょっと雑になってしまった」と反省を口にする一方で「個人的なことをいうと、シュートは打っているし、アシストになればというパスも出せている」と個の部分では手応えをにじませた。

 気がかりなのは、新チームになっても久保を生かせていないことだ。カタールW杯で不発に終わり、捲土重来を期した久保はクラブでゴールを量産して絶好調。しかし、新型コロナウイルスの陰性が確認できない状態が続き、24日のウルグアイ戦はベンチ外となった。それでも全体練習に合流した25日には「体調は全く問題ない。今の代表で言ったら、僕のコンディションはトップ3に入る。僕はW杯の時とは別人」と絶好調を猛アピール。コロンビア戦で先発して、リベンジを期すはずだった。

喉元に「逆ラリアート」を食らってしまった久保
喉元に「逆ラリアート」を食らってしまった久保

 ところが、森保監督は試合前日の公式会見で久保をスタメンから外すことを異例の明言。状態を考慮してのものだったが、久保にとっては非情の決断となった。そんなちぐはぐさが試合にも表れてしまった。

 では、どうすれば久保は森保ジャパンで輝けるのか。元日本代表MF前園真聖氏(49)は「久保はRソシエダードで2トップの一角を担っていますし、そういう形を試してもいいと思います」と提言。この日は終盤に2トップの陣形を試したが、久保は本職のトップ下に入った。所属クラブで成功した〝より高い位置〟でのプレーで、代表でも新境地を切り開けるかもしれない。

 同氏は、カタールW杯アジア最終予選の途中から採用した4―3―3を再びテストすることも提言する。「久保と鎌田を入れる形もアリではないでしょうか」。当時は久保がベンチ要員で、鎌田は同予選の終盤4試合は招集すらされていなかった。そこで2人を攻撃の中心に据える形で再チャレンジするプランも、有力なオプションとして検討すべきというわけだ。

 その上で「今はいろんなことをやれる時期です。名波(浩)、前田(遼一)両コーチも加わってそういうところも取り入れてほしいですね」と新任コーチの手腕に期待を寄せる。スペインで評価を高める久保を使いこなせなければ、まさに宝の持ち腐れ。久保をどう生かすかは、第2次森保政権の重要なテーマだ。