第5回WBC1次ラウンドB組の日本は12日のオーストラリア戦(東京ドーム)に7―1で快勝し、4戦全勝で1位通過を決めた。16日の準々決勝ではB組2位のイタリアとベスト4をかけて戦う。先発・山本由伸投手(24=オリックス)は4回を60球でまとめ1安打無失点、毎回の8奪三振と好投。本紙評論家の加藤伸一氏は「あのフォークはメジャーの強打者たちが待ち受ける決勝トーナメントでも十分通用する」と太鼓判を押した。
【インハイアウトロー 加藤伸一】先発の山本は踏み出す左足を上げない新フォームがどうなのか注目していた。いわゆる「ため」がない分だけ直球が抜けるように見えたが、ボールを長く持てる変化球には影響なさそうだ。そもそもWBCで対戦する相手は昨年までの投球を知らないのだから、問題はないだろう。
球数制限から長くても4イニングと、立ち上がりから飛ばしていた。特に良かったのはバッティングカウントでのフォークで勢い、キレとも申し分なし。本来ならカーブやスライダーも有効に使うところだが、短期決戦の国際大会ということを考えれば、このスタイルでいいと思う。
投球内容だけでなく、大量リードでも守りに入らず、攻め続けて2番手にバトンタッチする心がけにも感心した。さすがは2年連続で投手4冠&沢村賞に輝いただけある。
1次ラウンドの4試合で状態の良さを感じたのは山本と佐々木朗だ。どちらもフォークが低めを中心にコントロールできていた。ここから先の戦いでは相手のレベルもグンと上がってくるが、どちらも初見で攻略するのは難しいだろう。
栗山監督がこの先の投手起用に関してどんな構想を練っているのか分からないが、米国発の情報でエンゼルスの開幕投手に決まっている大谷は、調整の関係から米国での決勝トーナメントでは登板しないという。16日の準々決勝で大谷が投げるとして、準決勝以降の先発要員はダルビッシュに山本、佐々木朗の3人。ダルビッシュは10日の韓国戦に先発して3回3失点(自責2)と調整不足を露呈したが、誰なら負けても国民が納得してくれるかと考えたら外せない。
もし準々決勝を経てダルビッシュの状態が上がってくれば、山本を2009年大会のダルビッシュのようにリリーフで準決勝と決勝に投げてもらうという手もある。最速155キロをマークしていた直球の威力とフォークの切れ味があれば、守護神として起用しても面白いと思う。(本紙評論家)











