中国サッカー界が大激震に見舞われている。湖北省規律検査委員会は同国サッカー協会(CFA)の陳戌源会長が「重大な規律違反」で調査を受けていると14日に発表した。昨年11月には、男子代表前監督の李鉄氏が同様に摘発されている。ともに違反の詳細は明らかにされていないが、李氏は20億円近くの大金を銀行口座に保有していたと報じられ、不正疑惑が浮上。大規模な汚職事件に発展しそうな雲行きで、2026年北中米W杯へ向けて悲観ムードも漂っている。
CFAは15日に「陳戌源の審査・調査を行う規律検査監督当局を断固として支援する」と声明を発表。協会内の腐敗を一掃する姿勢を示した。
事の始まりは昨年11月に前代表監督の李氏に重大な規律違反が発覚したこと。その後、サッカー協会の要人たちが摘発され、今回の陳会長へと続いている。いずれも違反の詳細な内容は明かされていないが、真っ先に摘発された李氏については、キナくさい報道が次々に伝えられている。
中国メディア「捜狐」などは、李氏の瀋陽にある銀行の口座に1億元(約19億5000万円)もの貯蓄があったことを報道。「どうやら、李鉄は代表監督と武漢の総監督として在職中、かなりの裏工作をしていたようだ」と指摘した。
複数のメディアが、李氏が自分の力が及ぶクラブに選手を仲介して年俸の半分を手数料に取っていたという疑惑や、代表監督時代には懇意のクラブの選手を意図的に選んだとの疑いを伝えている。また、カタールW杯のアジア予選で帰化選手を重用しなかった点についても「帰化選手のクラブと関係がなかったからだ」と指摘するメディアもある。
カタールW杯出場を逃した中国は、アジアの出場枠が「4・5」から「8・5」に拡大される2026年北中米W杯へ進みたいところ。しかし、それどころではないのが現状だろう。
「新浪体育」は「陳戌源時代は帰化、ユース育成、代表チームの成績はボロボロ。どんな名将が来てくれる? 中国はアジアのトップ20のどこにも勝てる見込みがない。そんなリスクをあえて取る有名な監督がいるのか?」と有力記者の嘆きを伝えた。過去にはマルチェロ・リッピ氏やボラ・ミルチノビッチ氏ら名将が代表を率いたこともあるが、現状では国際的な知名度が高い新監督は望めそうにない。
一方で「中国青年報網」は「サッカーの新会長は日本の経験から学ぶ必要がある」と指摘。「中国サッカーの最良の参考資料は日本だ。1996年、当時Jリーグチェアマンの川淵三郎は『100年構想』を提唱した。そして2005年には『2050年に日本がW杯で優勝する』と宣言した。日本サッカーの成功経験は、改革には時間と忍耐が必要であることを教えてくれる」と訴えた。
中国サッカー界が〝冬の時代〟から抜け出せるのはいつになるのか。










