爆発的に大ヒットするヘンリー王子の自伝「スペア」だが、英国内では様々な事実誤認が指摘されている。そんななか、またしても誇張に満ちた表現で事実誤認をしていたと、21日の英紙「デイリーメール」が報じた。

 ヘンリー王子は2006年4月にサンドハースト王立陸軍士官学校を卒業したが、ここでヘリや戦闘機の訓練飛行を行っている。ここで指導教官の英陸軍曹長マイケル・ブーリー氏から徹底的に操縦術を叩きこまれたが、ヘンリー王子は「スペア」のなかで「ブーリー氏が何の予告もなく故意に訓練機を失速させた。このとき私は、ブーリー氏が自殺未遂を失敗したのかと思った」と回想している。

 これにブーリー氏が反応し、「『スペア』のなかに書かれている訓練飛行の記憶は不正確で、ハッキリ言ってただの空想だ」と非難。さらに「訓練飛行前にはすべての内容が説明される。そしてエンジンが故障した場合のシミュレーションは、生徒が最初のソロ飛行を行う前に必ず訓練する内容です」と主張している。

 ヘンリー王子が「書かれている内容はすべて事実」と主張する「スペア」だが、これまでに数々の事実誤認が指摘されている。これにブーリー氏は「ゴーストライターのJR・モーリンガー氏の不正確さによって、自伝はフィクションのドラマに変えられてしまったんだ」と、ヘンリー王子を擁護する姿勢も見せた。

 JR・モーリンガー氏は元新聞記者で、ピューリッツァー賞受賞歴もある超ヤリ手ゴーストライター。過去にはテニス界のレジェンドであるアンドレ・アガシの自伝やナイキ創業者の自伝などでゴーストライターを務めているが、ヘンリー王子を始めとする関係者のファクトチェックが足りていないのは間違いなさそうだ。