大阪市の淀川河口で死んでいるのが確認されたマッコウクジラが19日に海に沈められたが、SNSでは「どうして標本にしないのか」と疑問の声が上がっていた。この件について大阪市立自然史博物館が20日、公式サイトで見解を発表した。

 淀ちゃんと名付けられたマッコウクジラは9日に発見され、13日に死亡が確認された。松井一郎大阪市長は17日に大阪湾の沖合に沈める方針を示していた。一方でSNSでは「標本とか博物館行きにならなかったのか」「標本にならないと知って悲しみ」との声も多い。

 20日、大阪市立自然史博物館は川端清司館長の名前で見解を発表。13日に死亡が確認されて以降、「当館では大阪市博物館機構を通じて大阪市の関係部局に標本化の希望を伝えてまいりました」と手を挙げていたとした。

 しかし、実現しなかった。「行政としての方針決定を受けない限り、博物館単独での実施はできないことは、当初から理解しています。当館からは、調査によってどのようなことがわかるのか、標本化の意義はどこにあるのかなどをお伝えしてまいりましたが、1月17日に大阪市が投棄の方針を発表しました。解体場所の確保や悪臭対策などの様々な事情を勘案しての総合的な判断だと思われます」(公式サイトから)

 少しだけ希望もある。18日の投棄作業の合間に最小限の調査を実施。「限定的ながらも、このクジラが成長してきた海の環境を推定することにつながるものと期待しています。この成果は、いずれ何らかの形で市民の皆さんに公開したいと考えています」(同)

 楽しみに待ちたい。