日本相撲協会は26日、東京・両国国技館で理事会を開き、伊勢ヶ浜部屋で暴力行為が発覚し、師匠の伊勢ヶ浜親方(62=元横綱旭富士)が理事を辞任したことを発表した。
協会によると、同部屋の幕下以下力士の加害者「A」「C」が、幕下以下力士の被害者「B」に対し、複数回にわたって暴行していたことが判明。今年4月下旬ごろ、Aは腕立て伏せ用の補助具(角材)でBの頭部を1回殴打し、7月上旬ごろに腹部を4~5回げんこつで殴打した。8月7日ごろには背中にちゃんこの湯をかけ、やけどを負わせた。
また、同7月上旬ごろ、CはBの腹部等を4~5回げん骨で殴打。Aの暴行を受けていたBが反抗的な態度を示していると決めつけ、さらなる暴行を加えたという。
そうした中、先月7日にBの親族が協会にいじめを受けていると電話で相談。翌8日はB本人からも電話で同様の相談があった。
その後、協会の調査で同親方は10月の時点でBが背中にやけどを負わされた事実を把握しながら、協会に報告していなかったことが判明。さらに協会は同親方が2017年に元横綱日馬富士による暴行事件で一度理事を辞任した過去を踏まえ、過去の経験を教訓にできなかったと厳しい評価を下した。
20年3月に理事に復帰した同親方だったが、この日の理事会前に理事辞任届を提出。一方、Aは角界から退くことを決断し、同親方が引退届を提出した。
協会は「Aは引退届を受理して処分なし(ただし、引退勧告の懲戒処分相当であることを確認)、Cは2場所出場停止、伊勢ヶ浜親方は理事辞任届を受理して処分なし(ただし、降格の懲戒処分相当であることを確認)」と発表。Aは引退したこと、Cは若年で将来がある点を考慮し、仮名による発表となった。
芝田山広報部長(元横綱大乃国)はこの日、報道陣の取材に応じ「暴力はゼロになるのが一番いいこと。未然に防ぐことが一番いいが、火が大きくならないうちに火消しをして、すみやかに協会に報告するということが大事なことだ」と述べた。












