大相撲で、十両復帰を果たした元大関の朝乃山(28=高砂)が初場所(1月8日初日、東京・両国国技館)に臨む。2021年に不祥事により出場停止6場所で、三段目まで番付を落とした実力者の〝復帰ロード〟を振り返る。
【朝乃山、再起への道(3)】22年7月の名古屋場所2日目。朝乃山がついに再スタートの日を迎えた。西三段目22枚目まで番付を落としたが、花道に姿を見せた時点で客席から大きな拍手を浴びるなど、ファンも元大関の復帰を待ちわびていた様子だった。
418日ぶりの本場所土俵は三段目の剛士丸(武蔵川)を寄り切って白星発進。拍手が鳴りやまない中、取組後は「お客さんに温かい拍手をもらってうれしかったですね」と率直な感想を述べた。
対面ではなくリモートとはいえ、報道陣の取材に応じるのは久々だったはず。それでも朝乃山は一つひとつの質問を丁寧に答えた。また、表情に硬さを残しつつ「もう一度日本相撲協会、応援してくださるファンのみなさんのために、また応援、信用してもらえるように相撲に向き合って行きたいです」と言葉に力を込めた。
その後も元大関の地力を発揮し、7戦全勝で三段目優勝。ただし、朝乃山本人は「勝ち負け関係なく『本土俵に上がることに感謝の気持ちを忘れず』と言い聞かせながら土俵の上に立ちました」と最後まで冷静だった。
一方、部屋で他の力士と同様に掃除やちゃんこ番などを務め、土俵上では初心に帰った姿を受けて朝乃山富山後援会の青木仁理事長は安堵。処分後の憔悴しきった元大関を知っているだけに「本人も何かしら意識してやっていたのでしょう」と〝改心〟を感じ取ったようだ。
こうして上々の再スタートを切った朝乃山は翌秋場所で東幕下15枚目に番付を上げることになるが、地元には複雑な思いを抱いていた。











