レスリングの全日本選手権初日(22日、東京・駒沢体育館)、女子76キロ級で世界選手権銅メダルの鏡優翔(21=東洋大)が途中棄権した。予選A組で山本和佳(至学館大)を下し白星スタートを切ったが、右大胸筋肉離れの症状が悪化。その後の試合出場を断念した。

 鏡は報道陣の取材に応じ、12日の練習中に負傷していたことを明かした上で「残り数十秒は耐えられたけど、試合後は動かないし力も入らなかった」。続けて「薄皮一枚くっついているような状態で安静にしていて治るのが3か月、手術しても3か月と言われたのでどうなってもいいからやり切ろうと思ったけど手術になるかなと」と、今後の見通しを語った。

 6月の全日本選抜選手権を制し、9月の世界選手権で表彰台に立つなど実力を発揮。2024年パリ五輪代表選考を兼ねる今大会にかける思いは強かった。「この半年間はパリ五輪に行くためにどうやって力をつけて勝つかということばかり考えてきた。76キロ級で誰にも負けない体づくりと努力はしてきたつもり。本当に悔しいのひと言」

「パリ五輪は自分が一番輝ける年齢で絶対に行かないといけない」と鏡。「これでダメになったわけではないんですけど、この一回一回を大事にしたかったので本当に悔しい気持ちでいっぱいです」と、無念の結果に思わず涙がこぼれた。