ロシアのシベリアにある「ロシア国立ウイルス学・生物工学研究センター」(通称・ベクター研究所)の科学者グループが古代のウイルスを復活させようとしている。世界のウイルス学者たちが新たなパンデミックが起きる恐れを指摘している。英紙デイリー・スターなど複数の欧米メディアが18日、報じた。

 ベクター研究センターの科学者たちは、マンモス、ケナガサイ、その他の氷河期の動物の化石を分析している。その産物として、氷河の下で休眠にしていた未知の古代のウイルスが続々と発見されている。科学者たちはマンモスなどが絶滅した理由として、そのウイルスによる感染症の可能性を想定し、ウイルスの調査にも力を注いでいる。

 しかし、他国のウイルス専門家たちは、マンモスやその他の先史時代の動物を殺したウイルスが人間にも感染する可能性を指摘し、「非常に危険だ」と警告している。

 エクス=マルセイユ大学国立科学研究センターのジャン=ミシェル・クラヴェリー教授は、次のように語る。「ベクター研究所は非常に危険です。私たちの免疫システムは、古代のウイルスに遭遇したことはありません。われわれの免疫システムは人類が誕生した20万年または40万年のウイルスにまでしか対応できないかもしれない。古代のウイルスには対応できない可能性が高い」

 このような警告が出るのは、ベクター研究所で事故が目立つからだ。2019年には、腺ペスト、炭疽菌、エボラなどの非常に危険なウイルスや細菌が保管されている同研究所で、ガス爆発が起きた。幸いにもウイルスなどは漏れなかったという。2014年には、研究助手がエボラウイルスが入った注射針を誤って自分の手に突き刺してしまい、2週間後に死亡する事故が起きた。

 同研究所には致命的な天然痘ウイルスが備蓄されている。先日、ヨーロッパの研究者たちが、シベリアの永久凍土に埋もれていた4万8000年前の複数の未知のウイルスを発見したと発表したばかり。それらを〝パンドラウイルス〟と呼んだという報道が出たばかりだ。