【取材の裏側 現場ノート】サッカーのカタールW杯が、まもなく幕を閉じる。約1か月間にわたる大会期間中は、国同士の威信をかけた真剣勝負に世界中の人々がくぎ付けとなった。
大相撲の鶴竜親方(元横綱)も、大舞台に熱視線を送っていた一人だ。角界随一のサッカー通として知られ、森保ジャパンの試合では自身のSNSに応援コメントを投稿。日本戦以外でも「ヤベな エムバペ」「ポルトガルお疲れ様です。Ronaldoも年とったな~寂しい」(原文ママ)などと感想を記した。
鶴竜親方の〝サッカー愛〟を目の当たりにしたことがある。3年前、母国モンゴルが初めてW杯アジア2次予選進出を決めた時のこと。まだ現役だった横綱は「今まで1次予選も突破できなかった。それができただけでも、まずは大きな前進。昔と比べたら確実にレベルは上がっている」と切り出し、その口調は次第に熱を帯びていった。
「W杯に行けたらいいとは思うけど、まだまだ先の話。昔と比べてサッカーをやる子たちは増えてきている。でもモンゴルは寒い時期が長いから、なかなか練習するところがない。スタジアムはあるけど、天然芝じゃなくて人工芝。選手も(競技一本では)本格的に食べていけない。いろんな面で、もっと発展しないと無理ですね。それに…」
熱弁は30分近くにも及び、記者はうっかり相撲に関する質問をしそびれたことを思い出す。その元横綱の目に、カタールでの日本の戦いはどのように映ったのだろうか。次に顔を合わせる機会があれば、じっくり〝見解〟を聞いてみたい。
(大相撲担当・小原太郎)












