大相撲九州場所千秋楽(27日、福岡国際センター)、幕内阿炎(28=錣山)が優勝決定戦を制し、12勝3敗で初Vを果たした。本割では1差で単独トップの幕内高安(32=田子ノ浦)を突き倒し、大関貴景勝(26=常盤山)を含めた三つどもえの決定戦に突入。阿炎は高安をはたき込みで破ると、貴景勝を一気に押し出して優勝を決めた。

 阿炎は優勝力士インタビューでは「うれしいです。まだ何か、ウソのような感じで高ぶっています。(今場所休場中の)師匠(錣山親方)にも一番集中と毎日メールをいただいていたので、その言葉の通り星を考えずに取りました」と喜びをかみしめた。

 かつては数々の問題行動を起こし、一昨年7月にはコロナ対策の規則違反が発覚。3場所出場停止などの懲戒処分を受けて幕下まで転落した。苦しい時期も支えてくれた師匠への思いを問われると「迷惑しかかけてこなかったので、少しでも喜んでくれたらいいなと思います」と話し、こらえ切れずに涙を流した。

 今年は6場所の優勝力士が全て異なる顔ぶれ。3場所連続の平幕優勝は史上初の事態となった。新たな看板力士としての期待もかかる阿炎は「来年はもっと力強い相撲が取れるようになりたい」と決意を語った。