今年はパンダが初来日してから50周年を迎える。もはや国民的アイドルとなったパンダの魅力を徹底的に分析した、日本で唯一のパンダライター・二木繁美さん著「このパンダ、だぁ~れだ?」(講談社ビーシー、1300円+税)が1日に発刊され好評を呼んでいる。日本に現存する全13頭のパンダの顔、アイパッチ、頭、手、おしりなどあらゆる角度からパンダのチャームポイントを全32問のクイズ形式で紹介。パンダの魅力と、本の見どころを著者に直撃した。
――身も心もとろけてしまうような本です。発刊の契機は
二木さん(以下二木)ウェブサイトで神戸市立王子動物園の旦旦(タンタン)を紹介する連載を1年続けていまして「本にしてほしい」という声をSNSでいただき「そういう道もあるんだ」と思って企画書を書き、初めての本になりました。
――今年はパンダが日本に来日して50周年です
二木 今は過去最多となる13頭のパンダが日本にいるんです。中国に返還される前に日本にいる全部のパンダを本に収めたくて。内容も「パンダの見分け方」にして、いろんな方に楽しんでもらおうとクイズ形式にしました。
――日本で唯一のパンダライターですよね
二木 前職がデザイナーで、ライター業は素人から始めて教室に通ったのですが、2019年くらいにライターにも強みがあったほうがいいと先生に言われ、いつもパンダの話ばかりしていたので「パンダライター」を名乗れば?と助言してくれたのが契機です。
――パンダに心を奪われたのは
二木 幼少時から好きでしたが、就職してから07年に和歌山アドベンチャーワールドで、パンダの赤ちゃんの名前を公募していて、応募したら名前が採用されて名付け親になったんです。
――えっ。それはすごい
二木 明浜(めいひん)と優浜(ゆうひん=いずれも中国へ)なんですが、特典として近くで会えました。明浜はガラス越し。でも優浜は同じ部屋で1対1で対面できた。遊び疲れて寝てましたが、毛の1本1本まで眺め続け、完全にかわいさにハマってパンダを撮り続けるようになりました。
――パンダの魅力は
二木 ゆるさとのんびりした姿です。見ていると本当に心が癒やされる。私は関西在住なので上京すると上野動物園に通い、1時間ぐらいジーっとパンダを眺めていました。
――クイズ形式は画期的でかなりディープです
二木 人間と同じでそれぞれ個性がある。年齢で体形も違うし、顔を正面から見るとまん丸だったり台形だったり、耳の位置も、目の黒い部分(アイパッチ)も違う。和歌山で末っ子の楓浜(ふうひん)は一番下の部分が外に跳ねているんです。背中から見たら首の黒い部分の形などで分かりますね。たまに間違いますけど(笑い)。
――一番のお気に入りのパンダは
二木 神戸のタンタンです。27歳で人間でいうと80代。「神戸のお嬢様」と呼ばれてます。阪神・淡路大震災後、市民の皆さんを元気づけるために来日したので、神戸の方は思い入れも深いと思います。手足が控えめなのでちょこんと上品に座る姿が優雅なんですよね。
――パンダそれぞれに特徴があることが分かる
二木 かわいい本を作ったつもりですが、マニアックすぎたかも。パンダだけじゃなくて食べる竹とかサトウキビのような糞の見分け方、インタビューやコラムもたくさん盛り込んでいます。クイズは当たらなくてもいい。かわいい写真が満載なので、自分の「推しパン」を見つけて実際に見に行っていただければ。お子さんにも楽しんでいただけると思います。
――今後もパンダの魅力を伝えていく
二木 中国ではパンダ1頭で外交官10人に匹敵すると言われています。いつまでも平和の象徴であり続けてほしい。私も人生=パンダのようになってしまいました(笑い)。次はタンタンの本を考えています。これからも皆さんにパンダのかわいさを伝え続けていければと思います。
☆にき・しげみ 愛媛県出身。日本唯一のパンダライター兼イラストレーター。美術系短大を卒業後、フリーのグラフィックデザイナー、ライター、イラストレーターとして活躍中。パンダ活動では日本全国を回り一度に数百枚から1000枚以上の写真を撮影。多くのウェブサイトでパンダコラムを好評連載中。今回が初の単行本となる。
















