【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑493】本連載では海辺に漂着した怪物たちについて数々報告してきた。例えば、謎の巨大な肉塊の「グロブスター」や、大ダコの「ルスカ」などが好例だろう。だが、今年イギリスの海岸にてまるで「ドラゴン」のようにも思える奇妙な頭蓋骨が発見されて注目を集めた。
奇妙な物体の画像が海外の掲示板サイトのレディットに投稿されたのは今年9月のこと。投稿者はヨークシャーのブリドリントン・ビーチにて、砂の中に小さな生物の頭がい骨らしきものが埋もれているのを発見。掘り起こしてみたところ、それは普通の生物とはかけ離れた形状をしていることが分かった。上部には二つの尖った眼窩、下部には細長い鼻先がある。目の上には隆起があり、後方に向けて角らしきものが伸びているようにも思える。
この骨を見た人たちからは「ドラゴンの頭がい骨」という説や、2本足で翼を持つ小型のドラゴンに似た伝説上の生物である「ワイバーン」であるという説が出て来ていた。中には「頭がい骨の上部にある穴は、ドラゴンが熱いガスを排出するためのものだ」という意見もあった。
レディットではなかなかの討論が交わされていたようだが、専門家によって、このドラゴンの頭がい骨の意外な正体が明らかになった。それはなんと「カモメの骨盤」。参考として引用された野生生物学者エレン・スナイダー氏が2013年に同じような発見をした後に書いたブログ「スパイスブッシュ ログ」に詳細が記されていた。
それによると、彼女はアイルランドのシーパイントビーチにて、ドラゴンの赤ちゃんのもののような骨を発見。正体が分からなかったため、インターネットで検索した結果、ワシントン大学生物学部のカレン・ピーターセン博士による比較脊椎動物の解剖学写真によってカモメの骨盤だということが判明した、と明記していたのだ。丸みを帯びた端の部分は腸骨の前端であり、鳥類では他の骨盤の骨と融合しているものだという。
ある意味、残念な結果に終わったが、もしかしたら、昔の人々もこのような骨を見つけてさまざまな生物を想像したとは考えられないだろうか。












