日本の至宝が担う役割とは――。日本サッカー協会は1日に、カタールW杯(20日開幕)に臨む日本代表メンバー26人を発表した。FW大迫勇也(32=神戸)らが落選したが、サプライズはなく順当な顔ぶれとなった。その中で大きな注目を集めるのが、W杯初出場となるMF久保建英(21=レアル・ソシエダード)だ。大舞台での気になる起用法を森保一監督(54)に直撃した。

 運命のW杯メンバー発表会見が開催された都内のホテルには報道陣233人、テレビカメラ28台が集結。日本中が注目する中、森保監督がメンバーの名前を読み上げた。

 発表を終えた指揮官は「最終的には今朝、決断した。スタッフミーティングで積み重ねてきた延長線上で、いろんな想定をして26人を選ぶ議論をした」と最後の最後まで悩み抜いた心境を吐露。大迫やFW古橋亨梧(セルティック)、MF原口元気(ウニオン・ベルリン)の落選が賛否を呼ぶなど、難しい選考作業となったが「これまでの活動、今の選手の置かれている状況、W杯での戦いを見通した時に、総合的に考えて今のベストということで選考した」と胸を張った。

 本大会を想定した6月や9月の試合で、主力としてプレーしてきた選手たちはそろって選出。多くの選手が調子を上げてきている中で、最も注目を集めるのが久保だ。今季は新天地のRソシエダードでついに才能が開花し、ここまで2得点を挙げるなど強豪でレギュラーに定着。10月27日の欧州リーグ(EL)1次リーグのオモニア(キプロス)戦で左肩を脱臼したが、まもなく実戦復帰できる見通しで、W杯での活躍に期待が高まっている。

 そこで森保監督を直撃。久保について「ずっと彼は成長しているけど、Rソシエダードでレギュラーとして出ていて、攻撃にしても守備にしてもまた幅を広げている。より試合で生きる、自分の良さも生かせるということを身につけている」と今季大きな成長を遂げていると高く評価した。

 その上でW杯での起用法をこう明かした。「2列目はどこでもできると思う。トップから左サイドに流れることもあり、最近の試合では右サイドにも行っていた。両サイドで起点になって今は自分で得点することに、よりこだわりを持ってプレーしている。前線、2列目ならどこでも起点になりながら、最後に自分でゴールを決めるプレーを期待したい」

 9月の米国戦では左サイドをテストしており、これまでプレーしてきた右サイドやトップ下も含めて変幻自在の役割を与える方針。日本にとって懸案の決定力不足も解消する救世主として、まさに獅子奮迅の働きが求められるのだ。

 会見で森保監督はW杯に向けて「私の現役時代、ドーハの地でW杯への夢をかなえられなかった悔しい、悲しい思い出がある。『ドーハの悲劇』を『ドーハの歓喜』に変えられるように」。目標とする8強以上の快進撃を誓ったが、そのカギを握るのは久保と言っても過言ではなさそうだ。