愛知県長久手市内の「愛・地球博記念公園(モリコロパーク)」内に造られた、スタジオジブリ作品の世界観を表現した公園施設「ジブリパーク」の第1期「ジブリの大倉庫」「青春の丘」「どんどこ森」の3エリアが1日にオープン。前日31日には「ジブリの大倉庫」でオープニングセレモニーが行われた。

 ジブリパーク整備主の愛知県の大村秀章知事、施設を運営管理する株式会社ジブリパークの大島宇一郎代表取締役社長、スタジオジブリ代表取締役プロデューサー鈴木敏夫氏、ジブリパークの制作現場を指揮する宮崎吾朗監督が出席し、テープカットを行った。

 鈴木プロデューサーはセレモニーあいさつでは、宮崎駿監督とのエピソードを告白。「先般、宮崎駿と私でジブリパークを見に来たんですよ。その中で子どものエリア(ジブリの大倉庫の『子どもの街』と『ネコバスルーム』)を見て、『俺には思いつかない面白さがここにはある』と、宮崎がいたく喜びまして。相手が息子でもライバル視してほめない彼が『俺には真似ができない』と何度も言っていました。ジブリパークの細部を見ていくとわかりますが、吾朗くんがジブリの精神を受け継いでくれているなと改めて感じています」と明かした。

 デザイン・監修の立場で、ジブリパークの構想から工事まで一貫して関わり、開園まで5年半あまり尽力を注いできたという宮崎吾朗監督。父が絶賛していたという報告を受け、「小学校だった息子は中学生になり、父は引退を撤回して長編映画を作り、私自身も映画を1本作りました。とはいえ、これはまだ第1期です。今日もこのセレモニーの裏で第2期(『もののけの里』と『魔女の谷』)の工事が佳境に入っており、来年度のオープンに向けて走り続けないといけないなと気の引き締まる思いです」と改めて決意。続けて「鈴木プロデューサーが僕のことを美談のように語っていましたが、すべてを僕に(ジブリを)押し付けてエスケープする腹があると見ていますので、彼を逃がさないようにして、頑張っていきたいと思います」と、冗談っぽく鈴木プロデューサーにくぎを刺していた。

 セレモニー後、囲み取材に応じた鈴木プロデューサーは「先日、ジブリパークを一足先に見てくれた子どもたちの声が聞こえてきました。家に帰ってから『また来たい』と言ってくれていたと。三鷹の森ジブリ美術館は子どもたちのために作りましたが、子どもたち以上に大人の方がたくさん来てくださっています。それはありがたいことですが、もしかすると、ジブリパークは子どものための場所になったのかなと思いました。世の中にはさまざまな価値観がある中で、僕は楽しいか、つまらないかという基準は大事だと思っています。子どもたちにはこのジブリパークで、『世の中には楽しいことがいっぱいある』ということを知ってもらいたいです」と訴えた。