角界が再び〝コロナショック〟に見舞われた。大相撲名古屋場所が7日目(16日、愛知県体育館)、出羽海部屋で新型コロナウイルスの陽性者が出たため、大関カド番の御嶽海(29)ら所属力士が全員休場。再出場はせず、千秋楽まで休場する。御嶽海は自身初のカド番で、6日目を終えた時点で2勝4敗と黒星が先行していた。この日のPCR検査で御嶽海自身の感染も確認された。

 これまでコロナ感染や濃厚接触で本場所を全休した力士には、次の場所で番付の据え置きや1枚程度の降下にとどめる救済措置が適用されている。一方で、コロナが原因で途中休場となるのは今回が初のケース。審判部は27日に開かれる秋場所の番付編成会議で休場者の処遇について協議する方針だが、御嶽海は大関(カド番)のまま据え置かれる見通しだという。

 日本相撲協会は今場所から稽古の一般見学を解禁する一方で、力士ら協会員の外出制限などは継続。万全の感染対策を施してきた自負があるだけに、看板力士の離脱で角界内は大きなショックに包まれている。八角理事長(元横綱北勝海)は「残念。(コロナ対策は)皆が我慢して、これ以上にないぐらい一生懸命努力している」と表情を曇らせた。

 芝田山広報部長(元横綱大乃国)も「緊迫感どころじゃない。(休場力士の)代わりはいない。協会で厳戒態勢を取っていても、陽性者が出た。何らかの形でウイルスが来たということ。よほど変なことをしていない限り、感染してしまった者をとがめても仕方ない。感染が広がらないようにしっかり対処していく」と危機感を募らせた。

 角界では1月の初場所後、協会員250人以上の感染が判明したことは記憶に新しい。この日、相撲協会は各部屋に改めて注意喚起の通達を出すなど警戒を強めている。