やはり重圧はあった。大相撲春場所千秋楽(27日、大阪府立体育会館)、関脇若隆景(27=荒汐)が初優勝。新関脇Vは1936年夏場所の双葉山以来、86年ぶりとなった。

 幕内高安(32=田子ノ浦)との優勝決定戦で勝負強さを発揮。土俵際の上手出し投げで逆転勝ちした。表彰式の優勝インタビューでは「まだ実感が湧かない」と語っていたが、その後の報道陣のリモート取材に「少しずつ実感が湧いてきた。優勝したい気持ちはなくはなかったけど(当初は)あまり現実的ではないと思った。とにかく一日一番で、しっかり取れた結果」と喜びを語った。

 今場所中、取組後は一貫して「下からの攻めを意識」「一生懸命自分の相撲を」との言葉を表情を変えず淡々と繰り返した。優勝争いが佳境に入っても、その姿勢を変えず努めて平静を保っていたが、やはり重圧は感じており「13日目に(大関)御嶽海関とやった時は緊張した」と明かした。

 この一番は黒星となったが「逆に少し気持ちが楽になったのはある」(若隆景)と、気持ちを仕切り直して最後まで走り抜いた。

 三役として12勝を挙げ、大関とりの目安である「三役で3場所合計33勝」の起点を築いた。若隆景は来場所に向けて「稽古して自分の相撲が取れるようにしていきたい」と表情を引き締めた。