大相撲春場所8日目(20日、大阪府立体育会館)、大関御嶽海(29=出羽海)は小結豊昇龍(22=立浪)を押し倒して7勝目(1敗)。全勝でトップを走る幕内高安(田子ノ浦)を追走し、横綱不在となった場所を盛り上げている。
そんな新大関に温かいまなざしを送るのは、出身の長野・上松町の有志でつくる「あげまつ元気会」林宏樹会長だ。同会は先の初場所前に、地元のマスコットがあしらわれた化粧まわしを御嶽海に贈った。
御嶽海は初場所13日目から着用。地元の後押しを得て激しい賜杯レースを制し、昇進も決めた。同会長は「私たちからしたら、親やおじいちゃんおばあちゃんの気分で御嶽海関を見ている。子供や孫に新品の服を買ってあげたのになかなか着てくれなくて、じらされて。そんな中で優勝争いの中、いよいよ大切な一番になってくるところで初めてつけて、しっかりと勝ってくれる。もうメロメロですね」と振り返る。
こんなエピソードもある。現在は新型コロナウイルス禍で開催は見送られているが、同会は毎年、御嶽海の激励会を開催していた。「会場の一角に、地元の障害者の方たちがつくったパンを並べて出店するコーナーがあったんです。御嶽海関は忙しく方々にあいさつ回りをしていたが、そのコーナーの前を通った時にふと足を止め、(付け人に)自分の財布を出させて、パンを何個か買ってあげてみんなを喜ばせていた。地元に対する思いを持っていてくれていると感激した」と明かした。
ちなみに林会長は、上松町にある玉林院の住職でもある。御嶽海へ心の整え方を教えたことがあるかといえば「そんなことしなくてもしっかり結果を出している。もしカベに当たったら、私じゃなくてそれなりの精神修行ができるところを紹介してもいいが、彼の周囲にはそういったエキスパートの方はいるでしょう。(今後は)ケガだけはしないようにしてほしい」。今場所も温かいまなざしを送り続けている。












