アイスホッケー男子の金メダリストでロシア与党の重鎮でもあるビアチェスラフ・フェティソフ下院議員が、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長を猛批判した。

 バッハ会長は11日に緊急声明を発表し、ロシアによるウクライナ侵攻を糾弾。スポーツ界によるロシアに対する制裁の正当性を強調した。

 これに対して、ロシア与党「統一ロシア」の最高評議会メンバーでプーチン大統領の腹心として知られるフェティソフ氏が真っ向から反発した。

 ロシアメディア「スポーツエクスプレス」に対して「トーマス・バッハは世界のスポーツにおいて非常に弱いリーダーだ」とバッサリ。「彼は感情に屈するべきではなく、IOCの法律、原則に導かれるべきだ。対立する状況では組織の衰退につながる言葉を言うのではなく、解決策を見つける必要がある」とロシアに対するスポーツ界の制裁には法的根拠がないと断罪した。

 そして「このままでは、世界のスポーツは終わる可能性がある。こんなこと(制裁)を聞くのは不思議だよ、バッハ自身が過去にアスリートだったのだから。どうやら彼に圧力をかけている報道のために、彼は状況を理解することができていないのだろう」とバッハ会長は冷静な判断ができなくなっているとの見解を示した。

 大きな影響力を持つ〝ロシアスポーツ界のドン〟が、IOCのトップに屈辱的な言葉を浴びせたことで対立はますます深まりそうだ。