大相撲春場所(13日初日、大阪府立体育館)で注目を集めるのは新大関の御嶽海(29=出羽海)だ。先の初場所で13場所ぶり3度目Vを果たし、悲願の大関昇進も決め、地元・長野を熱狂させた。それに後押しされるかのように県は先月、御嶽海に県民栄誉賞を贈呈することを発表した。

 県の公式サイトでは「個人又は団体で、広く県民に敬愛され、県の名を高めるとともに、県民に明るい希望を与えることに特に顕著な功績があった方を表彰」と説明され、いわば県で最も栄誉ある賞。これまで指揮者の小澤征爾、2018年の平昌五輪で金メダルを獲得したスピードスケートの小平奈緒(相沢病院)、菊池彩花、高木菜那(日本電産サンキョー)が受賞している。

 御嶽海で5人目となったわけだが、ここで一つの疑問が湧く。アスリートでは、五輪の金メダル獲得といった頂点を極めた選手が受賞。大関昇進は確かに偉業だが、番付上はもう一つ上の地位が残っている。

 地元のあまりのフィーバーぶりに乗せられた贈呈ではないのか? そんな疑問を県の担当者にぶつけると「当然、そういうお考えもあるかとは思いますが」と前置きした上で「大関昇進も考慮させていただいてはおりますが、長年にわたり長野県の名前を背負って活躍されている方ですので、そういった点も総合的に勘案して、という理由もあります。県の名前も高めてくださった功績も表彰の対象となっています」との返答だった。

 さらには「コロナ禍の中で非常に明るいニュースをもたらしてくれてもいますので」とも。県民に愛されるとともに、県の名声を大いに高めた活躍が評価されたわけだ。

 贈呈式の時期は調整中で「春先を予定しております」。ちなみに横綱に昇進に場合に賞を贈るかなどについては「まだわかりません」とのことだった。