この重圧を跳ね返し「シン・ゴジラ」になれるか――。巨人の「背番号55」を背負う2メートル超・秋広優人内野手(19)が、沖縄キャンプ4日目(17日)に行われたロッテとの練習試合(那覇)で4打数4安打1打点と大暴れした。首脳陣の期待にひとまず結果を出した若武者だが、その一方で背番号とは別にもう一つの〝重圧〟との戦いを続けている。
第1打席に中前打を放つと、続けて右前打。2点を追う6回二死一、二塁では左前へ適時打をマークした。8回の第4打席では内角高めを長い腕をうまくたたんで右前打。広角に4安打固め打ちを披露した。原監督は「いろいろ対応できていましたね、いろんな場面でね。いろんなボールに対応できていて良かったと思いますよ」と若武者に賛辞を送った。
若手の積極起用を掲げた今季、球団が期待をかける1人が秋広だ。レジェンドOBである松井秀喜氏の「55」を継承させると、コーチ陣は強化指定選手として連日、指導にあたっている。
その期待の表れが秋広を取り巻くコーチ陣の数だ。沖縄キャンプ初日(14日)には阿部作戦兼ディフェンスチーフコーチが丸1日密着。通常練習を終えると今度は居残り特打で、スイングのトップの位置を何度も確認しながら熱血指導した。
その阿部コーチの指導の様子を元木ヘッド兼オフェンスチーフコーチ、村田修打撃兼内野守備コーチ、亀井外野守備兼走塁コーチら豪華指導陣が〝総出〟で熱視線を送った。その時、練習していたのは秋広1人だけ。亀井コーチは「彼には伸びしろしかない。彼が育たなければ僕らの責任」と指導陣の並々ならぬ決意を明かす。
15日の日本ハム戦(那覇)後には居残り特打でついに原監督自ら秋広を指導。身振り手振りを交え、スタンスをオープン(前の足をホーム側から遠ざける)からクローズド(前の足をホーム側に近づける)に変えることを提案した。実戦で4安打につなげた秋広は「(原監督から)アドバイスがあってから、すごいいい感じで今日は打てたので、継続してやっていこうかなと思います」と手ごたえ十分だった。
もっとも若手にとってビッグネーム揃いのコーチ陣による「スクラム指導」はプレッシャーになってもおかしくない。チーム内からは「まだ2年目で背番号55だけでも重圧なのに、コーチからの期待も大きい。できればもっと静かに野球だけに集中させてあげた方がいい。ヘタをすれば潰れてしまう」と心配する声も上がっていた。
そんな周囲の気がかりをひとまずは自らのバットで一蹴した格好。このまま調子を維持しシーズンで大暴れできれば「シン・ゴジラ」襲名も夢ではない。若手の底上げでV奪回を狙う球団にとって、秋広の成長曲線がそのカギを握る。












