【中国・北京発「支局便り」】今大会は選手の声を聞くまでの道のりが意外と遠い。特に人気競技のフィギュアスケートでそれを思い知らされた。
94年ぶりの五輪3連覇と人類初のクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に期待がかかる男子の羽生結弦(27=ANA)については、国内外のメディアが現地入りの〝Xデー〟を探り、選手村近くにカメラマンが張り込むなど動向が注目されていた。結局、入国は6日だったが、一部メディア関係者が大会ボランティアにまで情報を確認していたらしく、大会組織委員会は警戒を強化。日本オリンピック委員会(JOC)の協力を得て公式練習の取材では人数を制限してきた。
大狂騒曲の中で迎えた8日のショートプログラム(SP)も〝規制〟は続き、ミックスゾーンに入るための抽選が行われた。密になるのを防ぐのと同時に組織委側がコントロールしやすい人数に絞るのが目的だろう。競技開始直前、報道陣の作業スペースに設置されたモニターで「当選者」を発表。関係者が固唾をのんで自らの名前を見つける光景はまるで受験の合格発表みたいだった。
記者も無事に入ることができたのだが、組織委スタッフに聞くと約80人の申し込みに対し、70人あまりの入場が許可されたという。〝合格率〟9割のかなり…広き門。あくまで人数を把握したかっただけなのだろうか。ところが「俺の名前がない…」と落胆の声も漏れていた。
羽生はSP8位で、鍵山が2位、前回の平昌五輪銀メダルの宇野は3位。羽生の4回転半挑戦でさらなる注目が集まる10日のフリーはどんなルールが設けられるのか、早くも気になってきた。












