自覚症状がなく、健康診断などのきっかけがないと見つかりにくい大腸ポリープ。放っておくと大腸がんになるリスクもあり、遺伝性もあるため注意したい病気の一つでもある。普段の生活で気をつけることなどを内科医の北村直人医師に教えてもらおう。
――自覚症状はまったくないのでしょうか
北村医師(以下北村)たまに、場所によっては出血とかがあり得ますが、基本的にはほぼ症状がありません。放っておいても悪性化しないポリープもありますが、多くは放っておくとだんだん大きくなって悪性化していくとされています。ですので放っておくといずれ大腸がんに発展する可能性があります。
――大腸ポリープが発見されるきっかけは
北村 出血があったりなど、自覚症状があった場合に病院を受診して大腸カメラで発見されたというまれなケースはあります。ですが、たいていは健康診断で引っかかることが多いと思います。便潜血検査が引っかかったからということで大腸カメラやバリウム検査を行ったところ見つかったりとかが多いですね。あと、自覚症状がなくても念のため検査を受けて見つかったという場合もあります。
――出血があるのはまれですか
北村 大腸ポリープの場合、自覚するほどの出血はほとんど起きないと思いますが、あってもおかしくないという状態です。例えば、お通じに血が付着しているなど。たいていは肉眼では分からない程度の出血になることが多いと思いますので、便潜血検査で引っかかる人が多いように思います。
――便潜血検査を受けることで大腸がんをより早い段階で見つけることができるとか
北村 便潜血の検査を受けることで進行がんを見つけることができるため、大腸がんによる死亡率が30%低下したというデータがあります。実際に進行がんが見つかる頻度は高くはありませんが、便潜血反応が陽性だった場合に大腸がんが見つかる可能性は30~40%という報告もあります。また、がんが見つからなかったとしても、ポリープが見つかることもありますので、それを切除してしまえば将来的に大腸がんの発生を防ぐことができます。
――大腸ポリープは誰にでもできる可能性がありますか
北村 可能性は誰にでもありますが、食事が大きく影響しているのではないかと言われています。遺伝なども関係しており、人によっては大腸ポリープがすごくできやすい方もいます。大腸がん自体に遺伝性があると言われていますので、その発生元である大腸ポリープも同じようなことが言えると思います。親族に大腸がんまたは大腸ポリープが発見された方がいる人は一度調べてみると良いでしょう。
――普段の生活で気を付けることは
北村 大腸ポリープには、食生活の欧米化による影響が大きいとされています。お肉が中心で野菜をあまり食べなくなってしまうと悪化すると言われています。バランスの取れた食事を心がけましょう。あとはお酒やたばこも影響があると言われていますので、可能な限り頻度を減らしたりやめたりした方が良いです。
☆きたむら・なおと 目黒の大鳥神社前クリニック院長。慶應義塾大学医学部卒業後、慶應義塾大学病院内科(消化器)に所属し、アルコールグループ、肝再生グループで研究。肝臓専門医などを取得後、放射線科に転科し、画像診断・放射線治療に。学位取得後、マウントサイナイ医科大学、ロンドン大学肝臓研究所で肝硬変・肝臓がんを研究。帰国後、がん研究所有明病院健診センター医長(内視鏡・画像診断)などを経て東京・目黒駅近くに内科・消化器内科・放射線科と健診を併設のクリニックを開院。












