ソフトバンクの絶対エース・千賀滉大投手(28)が恒例となっている本紙インタビューに2022年も元旦から登場だ。今オフ、メジャー挑戦を視野に入れた契約解除条項付きの5年契約(変動制)を結んで話題をさらった右腕。今年はいろんな意味で注目必至の男が展開した大放談を前後編でお届けする。
(インタビュー・福田孝洋)


 ――新年明けましておめでとうございます。まずは2021年を振り返ってもらいたいのですが、大変なシーズンでしたね

 千賀 今年もよろしくお願いします。メンタル的にタフな1年でしたね…本当に。

 ――4月6日の初登板(日本ハム戦=札幌)で左足首の靱帯(じんたい)損傷。復帰後すぐ東京五輪もあった。周囲が不安視する中で代表入り。精神的な重圧も相当だったと思うが

 千賀 振り返ると、まずはあのケガでよく3か月で帰ってこれたなと。まあ、メンタル的に一番堪えたのは千葉でのロッテ戦(7月6日、3回途中降板した)10失点ですね。五輪代表に選ばれてましたし、周りはどんな感じだろうと見てましたからね。

 ――よく立て直して、金メダル獲得に貢献した

 千賀 こういうふうに投げたい、ってのを一切なくしたんです。結果だけ。抑えることだけ。もう振り切った感じですね。

 ――逃げ場がない状況。経験のない重圧や不安を抱えて、メカニック的にも問題を抱えていた

 千賀 やっぱり(故障した左足の)足首をついて、グッと体重をかけるのをビビっていた。怖いんで、ねじる動作じゃなく、そのまま正面をついてしまう。どうしても力の抜け具合も大きかったし、腕を振っている以上に球が行っていない感じもあった。ただ、あの時は悪かろうが、ダメだろうが、抑えないといけない。気持ち一本でしたね。

 ――五輪後、チームに戻ってからは輝きを取り戻して、結果的にわずか13試合の登板で6年連続2桁勝利をマークした

 千賀 正直、全然よくなかった。左足をつく時の怖さが取れたのが10月。すごく時間がかかった。やっぱり足自体にも変化が出るし、変な動きをして体全体のバランスがずれる感じもあった。もう、ぐちゃぐちゃ。毎試合その場しのぎ。プロは成長しながら結果を出さないといけないけど、今年は成長への取り組みをいったん止めて、先を見なかった。その場しのぎだったから勝てたのかもしれません。

 ――このオフ推定年俸6億円で更改し、5年契約を締結。今季中にも海外FA権を取得する。「オプトアウト付き」というのはメジャー挑戦を意識してのものですね

 千賀 裏も表もなく、そのままです。しっかりやって、次のステージあるんだったら、そこに向けてどう取り組んでいくかってところ。成長を止めたくない。そこは僕の(17年オフから訴え続けてきた)気持ちを球団も知っている。その中で必要としてもらっていることを大型契約で示していただいた。

【後編へつづく】