ヤンキースからFAになっていたフアン・ソト外野手(26)が8日(日本時間9日)にメッツとプロスポーツ史上最高額となる15年総額7億6500万ドル(約1147億5000万円)で合意に達した。一夜明けた9日(同10日)のニューヨーク・ポスト紙(電子版)は「ヤンキースは日曜夜、16年総額7億6000万ドル(約1140億円)という最後のかつベストのオファーが、ソトを呼び戻すには十分でなかったことを知った」と報じた。メッツのオーナーである大富豪スティーブ・コーエン氏との銭闘に敗れた格好だが、理由はそれだけではないという。

 衝撃の事実を明かしたのはニューヨーク・ポスト紙のジョン・ヘイマン記者だ。出演したMLBネットワークの番組で「ヤンキースの警備員が4月か5月にソトの両親の1人をヤンキー・スタジアムのある場所から連れ出したことがあり、ソトが『ネガティブな感情』を抱いていた」と暴露。

 さらに「同じ警備員がシーズン終盤にソトの運転手とシェフを(球場から)連れ出し、雨の中、外に立たせていたことがあった」と証言した。警備員の2度の大失態が原因でソトの心はピンストライプから離れていたということだ。

 それにもかかわらず剛腕で知られる代理人のスコット・ボラス氏はヤンキースと最後まで交渉。限界まで金額を積み上げさせることで、メッツからプロスポーツ史上最高の契約を引き出すことに成功した。ヤンキースを“当て馬”にしたのだ。

 同じニューヨークのチームへの禁断の移籍にヤンキースファンの心境は穏やかではないだろう。MLB公式サイトのヤンキース番ブライアン・ホック記者は来年5月16~18日(同17~19日)にヤンキー・スタジアムで行われるメッツとのサブウェイシリーズ3連戦で、「ソトがヤンキー・スタジアムで受ける(ファンからの)歓迎は魅力的なものになるだろう」と指摘。史上最大のブーイングが浴びせられることになりそうだ。