女子テニスの世界ランキング35位の大坂なおみ(24)に対し、元世界1位のクリス・エバート氏がメンタル面のアドバイスを送った。

 大坂はマイアミ・オープン(米フロリダ)で準優勝。昨年の4大大会、全豪オープンV以来の決勝進出を果たすなど復調ムードだが、依然として精神的な弱さに懸念が残る。先月のBNPパリバ・オープン2回戦の試合中に観客から「ナオミ、最低」とヤジを浴びて泣き出したシーンは記憶に新しい。

 エバート氏はこれらの経緯を踏まえ、欧州メディア「ユーロスポーツ」のインタビューで「彼女はとても繊細な人。トーナメントで優勝し、世界ランキング1位になり、グランドスラムで優勝する。これだけの成功を収めれば、誰からも批判され、悪口を言われる可能性があることを理解しなければならない」と話している。

 さらにエバート氏は「世の中には自分の人生に満足していない人が大勢います。だから他人の人生に自分のネガティブな感情を押し付ける。どんな分野でも成功して何百万ドルも何千万ドルも稼げば、その代償は付き物。それは避けることはできない」と持論を展開した上で、大坂に対して「それらを理解してベストを尽くさなければいけないけど、その一方でもっと厚かましくならないといけません」とアドバイスを送った。

 同メディアはエバート氏の指摘を詳報し、大坂に必要なものは〝厚い皮〟とつづっている。なお、大坂はマドリード・オープン(28日開幕、スペイン)をへて、4大大会、全仏オープン(5月、パリ)へ挑む。