テニス男子で世界ランキング1位のダニル・メドベージェフ(26=ロシア)が自身のインスタグラムからロシア国旗を削除したことに対して、母国で「カネの亡者だ」などと批判の声が高まっている。

 ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、テニス界ではロシア勢のチームとしての国際大会への出場を禁じたが個人のツアー参戦は容認する方針を示している。そうした中、メドベージェフは自身のインスタグラムで表示されていたロシア国旗を削除。ロシア代表ではなく中立選手として今後出場する姿勢をアピールしたとみられている。

 しかし、メドベージェフの国旗削除が母国で大炎上している。

 ロシアメディア「ニュース」は「カネの亡者だ…ロシアのテニス選手は彼らの国籍を隠し始めた。メドベージェフとハチャノフは、SNS上から国旗を削除した。それはただでは済まない」と糾弾。そして「多くの人が、偽りの愛国心とカネの無節操さで選手を非難している。テニスのメジャー団体の要求に、これほどまでに屈する必要はない」と厳しい言葉を浴びせた。

 同メディアはロシア人ファンから寄せられた失望の声を紹介。「プレーしたい場合は、国籍を変更してください。あなたは2つの椅子に座ることはできない。カネの亡者だ」「セルビアのテレビ局はロシア国旗とロシア国歌を演奏する人々でいっぱいのベオグラード広場を放送した。セルビア人のほうがよっぽど彼らよりロシア人らしい」と痛烈な批判の声が上がっている。

 母国で非国民扱いされてしまったメドベージェフ。国外ではツアー参戦を疑問視する声が上がっており、まさに針のむしろだ。