1992年バルセロナ五輪競泳女子200メートル平泳ぎ金メダルの岩崎恭子氏が無冠に終わった競泳男子の瀬戸大也(TEAM DAIYA)の今後に期待を寄せた。

 瀬戸は東京五輪の400メートル個人メドレーと200メートルバタフライでまさかの予選敗退。7月30日の200メートル個人メドレーでは、100分の5秒差で4位。岩崎氏は「決勝はメダル争いに絡んでくると思っていたので、悔しいと言えば悔しいと思うが、最後にしっかりと出し切れたっていうのは非常に良かったんじゃないかなと思う」とねぎらった。

 目標だった金メダルに届かなかった瀬戸だが、レース後には「競技をこれから続けていく上で、感謝の気持ちと謙虚な気持ちをもって、自分の夢に向かって3年間ひたむきに努力したい」とすぐさま気持ちを切り替えた。

 この前向きさこそが瀬戸の持ち味。岩崎氏は「すぐに3年後に向けてやっていきますと宣言できるってすごいこと。ちょっと休みたいとかが普通だと思う。今回持っているものは出し切れたと思うが、まだきっと速くなれるということを思っているからこそ、そういった言葉になったのかなと思う」と目を細めた。

 瀬戸は3年後のパリ五輪を30歳で迎えることになる。ベテランの領域に突入する中での挑戦となるが「確かに回復が遅れたりとかすることもあるかもしれないが、やっぱり選手それぞれ違う。可能性がないわけではないと思う。今回本当に思うのが、やっぱり諦めない人たちがメダルを獲得している」と分析した。

 東京五輪での悔しさをバネに、瀬戸の新たな挑戦が始まる。