新たな拠点で快進撃の予感だ。大相撲名古屋場所4日目(13日、愛知県体育館)、小結阿炎(28=錣山)が関脇若隆景(27=荒汐)を押し倒して3勝目(1敗)。取組後は「がむしゃらにいこうと思った。攻めることができたからこその結果。すごく集中できている」と快勝を振り返った。

 錣山部屋は今年から拠点を名古屋市内から東海市内へ移し、横須賀町の愛宕神社に宿舎と稽古場を構えている。町内会関係者らで結成された「東海相撲推進委員会」は地元商店街や企業の協力を受けて、大小計71本ののぼり旗を市内に設置。加藤節夫委員長は「最初は手探り状態でした」と振り返りつつも、歓迎ムードを演出している。

 さらに加藤氏は「稽古を見て(力士の)汗を見ていたら水分補給は欠かせないなと思いました」と、町内会連合会として2リットル入りペットボトルの水を差し入れた。その量は「軽トラック1台分」に迫るという。こうした町の取り組みに阿炎も感謝。初日に横綱照ノ富士(伊勢ヶ浜)を破った直後、加藤氏らに「地元の応援があったおかげです」との言葉を伝えた。

 一方、町側も招致の効果を実感。初日前日の9日には約200人が稽古見学に訪れた。「この2年間、コロナ禍でお祭りやイベントがほとんどできずに沈滞ムードでした。でも、ここで稽古してここから(場所に行く)ということで今まで以上に応援に力が入っている人が多いようです」(加藤氏)。部屋と町で相乗効果が生まれている。

 今場所は1横綱1大関を撃破しており、この日は大関候補も粉砕。〝東海パワー〟を感じながら白星を重ねていく。