〝番付崩壊危機〟だ。大相撲名古屋場所初日(10日、愛知県体育館)、大関正代(30=時津風)が幕内琴ノ若(24=佐渡ヶ嶽)に一方的に押し出されて黒星発進。取組後は「初日ということもあったので硬かった。対応できていなかった」と肩を落とした。大関貴景勝(25=常盤山)も幕内霧馬山(26=陸奥)を押し込むことができず、寄り切られて完敗を喫した。
日本相撲協会の八角理事長(59=元横綱北勝海)は正代の消極的な相撲内容に「勝ちたい気持ちばかりで、すぐに(引いて)はたいてしまう。苦労して勝つことを覚えないといけない」とバッサリ。貴景勝についても「立ち合いの圧力がなくなっている。前傾でいかないといけないが、余裕がない。首を痛めてからの稽古不足が、少しずつ出てきている」と厳しく指摘した。
今場所の番付発表前には、コロナ禍で自粛されていた出稽古が約2年3か月ぶりに解禁。貴景勝は追手風部屋へ出向き、正代は出稽古に来た小結阿炎(28=錣山)らと胸を合わせた。それでも、八角理事長は「(出稽古は)継続していくもの。(一日)10番くらいやって結果が出るとか、そんなに甘いものじゃない」とピシャリ。さらなる鍛錬の継続を求めた。
この日は横綱照ノ富士(30=伊勢ヶ浜)も阿炎に屈し、1横綱2大関が敗れる〝波乱〟の幕開け。協会トップは「今場所も上位にとっては苦しい場所になる」と予測した。先場所は大関陣のふがいなさが話題になったばかり。今場所も同様の結果なら、看板力士の権威がますます揺らぐことになりそうだ。












