大相撲の元関脇貴闘力の鎌苅忠茂氏(54)が、自身のユーチューブチャンネル「貴闘力部屋」に新動画を投稿。大相撲に関する視聴者から寄せられた質問に答えた。

 鎌苅氏は、以前と比較して三賞の選考基準が厳しくなったとの意見について「昔に比べたら三賞が少ないんだよね。(相撲)協会のカネが少ないから」とチクリ。「オレでも14回もらっている(敢闘10、殊勲3、技能1)。敢闘賞は(歴代で)オレが一番もらっている。(今は)ハードルがちょっと高いかな。もっとあげてもいいと思う力士が何人かいる」と指摘した。

 その上で最もハードルが高いとされる技能賞について「自分で技能賞と思っても他人が思っていなかったら技能賞じゃない。(元小結)舞の海みたいに跳んだり跳ねたり投げたりした方が技能っぽいけど、オレらからしたら技能でも何でもないから。舞の海と(元横綱三代目)若乃花の相撲の違いは雲泥の差。同じ小兵のくくりでやっているけど、相撲のレベルは10と1の違いがある。おっつけの仕方、立ち合いの踏み込み方、相手のさばき方とかを全部踏まえて。舞の海はどっちか差さないとどうにもできない」と持論を展開した。

 舞の海は現役時代に技能賞5回、若乃花は6回受賞している。その上で「やっぱり技能があると言ったら1位は若乃花。あんな体をして200キロとかと対等に相撲を取って、なかなかそんなに勝てない。潜在能力があったり技がないと無理」と力説。元横綱で藤島部屋(のちの二子山部屋)の弟弟子を絶賛していた。