【相撲】照ノ富士の復活優勝で元大関が奮起 両横綱不在でチャンス

2020年09月09日 11時00分

若い衆を相手に動きを確認する照ノ富士-(右)

 大相撲秋場所(13日初日、東京・両国国技館)へ向けて、幕内照ノ富士(28=伊勢ヶ浜)の“ミラクルV効果”が広がっている。

 7月場所は幕尻で5年ぶり2度目の優勝。両ヒザの故障などで大関から序二段まで転落、奇跡のV字回復を果たした。東前頭筆頭まで浮上した今場所は「新しい目標を立てて、それに向けてやっている」と三役復帰、その先にある大関再昇進を見据える。

 先場所の活躍は周囲にも影響を及ぼしている。中でも刺激を受けたのが同じ「元大関」の力士たちだ。幕内高安(30=田子ノ浦)は「とても感化された。僕なんかより、つらい時期を経験している。そういう人の優勝は励みになった。“次は自分が”という気持ち」。先場所は10勝を挙げ、優勝した照ノ富士にも快勝。悲願の初賜杯への思いを強める。

 照ノ富士とは大関同士での対戦があるベテランの幕内琴奨菊(36=佐渡ヶ嶽)も「人のことを気にしてもしようがないけど、やっぱり“俺もまだまだできるぞ”という気持ち」と闘志を燃やす。幕内栃ノ心(32=春日野)を含めて大関からの陥落を経験した力士にとって、照ノ富士が復活した姿は大きな発奮材料になっている。

 白鵬(35=宮城野)と鶴竜(35=陸奥)の両横綱が休場するケースが増えた今の土俵では、誰が優勝してもおかしくない状況が続く。昨年から平幕優勝は3度もあり、そのうちの2回が幕尻Vだ。経験豊富な元大関たちにも、賜杯をつかむチャンスは十分にある。照ノ富士に続くミラクルな“復活劇”は見られるか。