<大相撲>夏場所2週間延期も無観客開催さえ困難

2020年04月04日 16時40分

八角理事長

 日本相撲協会は大相撲夏場所(東京・両国国技館)の日程を5月10日初日(24日千秋楽)から2週間延期し、24日初日(6月7日千秋楽)とすることを決定した。直近に控える本場所の日程変更は1989年の初場所初日を昭和天皇崩御のため1月8日から9日に変更して以来31年ぶり。新型コロナウイルスの感染拡大を考慮し、異例の延期となった。

 八角理事長(56=元横綱北勝海)は「(新型コロナの感染が)日に日に良くなっているとは言えない状況。通常開催を目指しながら縮小開催、無観客開催、中止も含め、あらゆる角度から柔軟な姿勢で検討を重ねる。再び変更の可能性がある」と説明。次の名古屋場所も当初の7月5日初日から19日初日(8月2日千秋楽)へ延期することを決めた。

 この背景には、無観客開催でさえ、実現が困難になりつつある状況がある。3月の春場所は初の無観客で開催。力士ら協会員に一人の感染者を出すこともなく無事に15日間を乗り切った。八角理事長は「大相撲は神事。無観客でもやる意味がある」と開催の意義を強調したが、その3月から新型コロナの感染がさらに拡大。世間の危機感も急速に高まった。

 夏場所は春場所以上に協会員の安全確保が難しくなる上、たとえ無観客であっても開催すれば世間に対して「無謀」との印象を与えかねない。実際、芝田山広報部長(57=元横綱大乃国)も「国から非常事態宣言が出された場合は無観客や縮小(開催)という状況になり得ない」との認識を示した。もはや相撲どころではなくなりつつある状況の中、協会の最終的な判断に注目が集まる。