バドミントン世界選手権の混合ダブルス準決勝が18日、スペイン・ウエルバで行われ、東京五輪銅メダルで人気上昇中の〝ワタガシペア〟こと渡辺勇大(24)&東野有紗(25=ともに日本ユニシス)が、山下恭平&篠谷菜留(ともにNTT東日本)を2―0(21―13、21―8)のストレートで下し、決勝進出を果たした。

 日本人ペア同士が世界最高峰の舞台でメダルを懸けて対決――。混合ダブルスがまだ日本で認知度が低かった数年前からすると、信じられない光景だ。活性化が進む同種目のど真ん中にいるのがワタガシペア。この日は山下&篠谷を相手に第1ゲームから主導権を握り、一方的な試合でVへ王手を懸けた。

 世界選手権では19年に日本勢初の銅メダル。今回はそれを上回る銀メダル以上を確定させて波に乗る。東京大会でメダルを獲得して抱き合ったシーンはお茶の間に感動を呼び、その後は多数のメディアに出演。陽気でお茶目な渡辺と1歳年上で癒やしキャラの東野の絶妙な掛け合いが人気を博している。

 10月には東野がSNSで誹謗中傷に遭った事実を告白。すぐさま渡辺がツイッターで「先輩は最高だぜ」と援護射撃するなど私生活でのコンビプレーも抜群だ。また、ペアの名称をモチーフにした綿菓子のイラスト入り「わたがしパーカー」をオリジナルで作製。デザインから素材まで2人で選んで作ったといい、SNSで大評判となっている。

 バドミントン界を席巻する勢いのワタガシ。世界一になれば、全国から大量の「綿菓子」がプレゼントされるかもしれない。