丸川珠代五輪相(50)は20日に立憲民主党の議員らと永田町で意見交換を行った。

 立民の東京五輪・パラリンピックの「バブル方式」と水際対策の徹底を求める申し入れなどに対し、丸川氏はどんな様子だったのか。逢坂誠二衆院議員(62)は「プレイブックに定められたルール、これが守られていないと繰り返し、大臣に言った。そうしたら大臣にしても『隔靴掻痒(かっかそうよう=思うようにいかずもどかしい)の感がある』というんです。私はビックリした。それじゃあ、何も機能していないと言わざるを得ないではないか」とあきれたという。

 立民は「五輪を延期か中止するべきだ」と改めて提案した。元厚労相の長妻昭衆院議員(61)は「丸川大臣に開口一番『もう選手が来ちゃたから』と。こういう話を開口一番するんで、そりゃ来る前に手を打たないと。これは大臣や政府の問題ではないですか、と申しましたけども。その後は〝安心安全〟の繰り返しでした」と明かした。

 海外のオリパラ選手は入国後の最初の14日間であっても、デリバリーなどが利用できない場合、例外的にレストランの個室やコンビニなどを利用することが認められている。立民は丸川氏に「入国後14日以内の個室レストランやコンビニの利用を禁止」と要請。これに対し、丸川氏は「野党の指摘でいろいろわかったことがあり、前進した。これからも日進月歩でいきます」と答えたという。

「月歩ってね、もう遅いんですね。非常に危機感が足りないというか、第三者的という感じを受けました」(長妻氏)

 結局、立民は五輪開幕前に、五輪相から特筆すべき発言を引き出せなかったのか。長妻氏は「(オリパラ選手がルールを)守れないのだったら、検疫、つまり2週間待機に戻す、と考えざるを得なくなるという発言が(丸川氏から)あった。これは強い姿勢です。オリパラ事務局、あるいは組織委に臨んでいただきたい。それを実行してほしいと思います」と語った。

 丸川氏の政治手腕が注目される。