韓国の次期大統領候補の丁世均(チョン・セギュン)前首相(70)が30日、東京五輪公式ホームページ上における竹島(韓国名・独島)の表記問題で国際オリンピック委員会(IOC)を猛烈に批判した。

 今回の問題を巡っては韓国政府が日本政府に対して竹島の表記を削除するよう正式に要請したが、日本側は拒否。そこで韓国内では東京五輪のボイコット論が急速に高まっている。

 そうした中で、丁氏はこの問題で静観の構えを見せるIOCに矛先を向けた。

 韓国メディア「民衆の声」によると、丁氏は「大韓民国の主権と誇りを毀損されて、我々の選手たちの安全と生命を保証されない東京五輪の参加に反対する」としたうえで、竹島の表記問題におけるIOCの姿勢を批判。「政治的中立は五輪の最も重要な原則である。東京五輪の地図における独島表記は大韓民国に対する日本の明白な政治的挑発だ。公平性の違反であり、五輪精神の毀損にあたる。IOCは平和、安定、人類の祭典を管理監督する義務と責任があるが、自ら五輪精神を毀損している」と強く糾弾した。

 そのうえで丁氏は「改善されなければ、国民の意思を受けて東京五輪をボイコットしなければならない」と再び韓国による東京五輪の参加辞退を示唆。日本側は修正に応じない構えを貫いているため「IOCの前向きな態度の変化を注視したい」とIOCに対して要求した。

 韓国側の強硬姿勢で、いよいよ東京五輪ボイコットの可能性も高まってきた。