【石原結實 病気を吹き飛ばす食図鑑ヨーロッパ中南部からアフリカ北岸原産のセリ科の植物。

 ハーブ(herb=薬草)は、ほとんどがセリ科かシソ科の植物であるが、パセリも古くからヨーロッパでは野菜というより薬草として用いられてきた。

 古代ローマ時代から食中毒や二日酔の予防や改善に多用されてきたが、パセリ特有の香りを放つ精油成分の「ピネン」や「アピオール」が虫をつきにくくする他、健胃、整腸、殺菌作用を有するからであろう。

 今では、細かく刻んでスープやパスタなどにふりかけ、「薬味」として用いられているが、料理の付け合わせだけではもったいない多量のビタミン類やミネラル類を含んでいる。

 βカロチン(ビタミンA)、B1、B2などのB群、C、Eなどのビタミン群と鉄、カルシウム、リン、イオウ、カリウムなどのミネラル類は特に多く含まれており、「過食」「美(肉)食」により、ビタミン、ミネラル不足に陥りがちな現代文明人にとっての「天然のサプリメント」野菜と言っても過言ではない。

 こうしたビタミン・ミネラル類や精油成分による総合的なパセリの「薬効」として
 ①食欲増進、健胃、整腸②利尿促進③視力増強④細菌感染症の予防・改善⑤動脈硬化予防⑥貧血の改善⑦血液・体内の老廃物の解毒(クロロフィルや塩素による)⑧肝機能強化

 等々があげられる。

 古代ギリシャ時代には、競技会の優勝者にパセリで作った冠を与えたと言われるが、パセリは「健寿」と「強さ」の象徴だったのであろう。

 ◆石原結實(いしはら・ゆうみ)1948年、長崎市生まれ。医学博士。イシハラクリニック院長として漢方薬と自然療法によるユニークな治療法を実践するかたわら、静岡・伊豆でニンジンジュース断食施設の運営を行う。著書は300冊超でベストセラー多数。最新作は「水分の摂りすぎが病気をつくる 日本人が知らない『水毒』の恐怖!」(ビジネス社)。