【石原結實 食の金言】「甘い汁を吸う」というのは「自分自身では大した苦労もせず、他人を利用して利益を得る」ことを言う。

「甘い」は英語では“sweet”。


“sweet”には

 ①甘い、うまい、香りのよい
 The air is quite sweet(空気がとても新鮮でおいしい)

 ②やさしい、親切な
 sweet words(やさしい言葉)

 ③美しい、きれいな、可愛らしい
 a sweet little dog(可愛らしい子犬)
 sweet and twenty(20歳の美人)
 sweet seventeen(妙齢の17歳)
 sweet heart(恋人)
 sweet love(甘い恋)
 sweet voice(美しい声)

 の如く、「甘くて、美しい」意味しかない。

 日本語では

「甘い言葉」=「相手を喜々とさせるような言葉」、「甘いマスク」=「柔和で美しい顔」など、英語の“sweet”と同様の意味をもつ言葉もあるが、「子供に甘い」「甘い期待を抱く」「それほど問題は甘くない」「切れ味が甘い」「甘い男」…など、「手ぬるい、厳しくない、ゆるい、愚かだ、幼稚だ…」など、マイナスの意味で使われることも少なくない。

「酸いも甘いもかみわけた」人生とは「酸い=辛酸(様々な苦労)」と「甘くて楽しい」経験の両方を味わった経験豊かな人生、ということで、この場合の「甘い」は“sweet”の意味である。

 ◆石原結實(いしはら・ゆうみ)1948年、長崎市生まれ。医学博士。イシハラクリニック院長として漢方薬と自然療法によるユニークな治療法を実践するかたわら、静岡・伊豆でニンジンジュース断食施設の運営を行う。著書は300冊超でベストセラー多数。最新作は「コロナは恐くない 恐いのはあなたの『血の汚れ』だ」(青萠堂)。