【なんてったってリハビリ!】超かっこいい装着型サイボーグがリハビリ界に登場!

2020年10月25日 10時00分

Prof.Sankai,UniversityofTsukuba/CYBERDYNEInc.

【なんてったってリハビリ! もしもに備える!基礎知識と最新事情】最近のリハビリは、進化がスゴイ!「高次脳機能障害」と診断され、リハビリを経て仕事に復帰した医療ライター・熊本美加氏がリポートします。

 「リハビリ」と聞くと「地味でつらい」「大変そう」とネガティブにとらえている方が多いような気がします。事実、私はそうでした。

 急性期病院では、絶対安静の状態を抜けるとすぐにリハビリがスタート。寝てばかりいると使わない機能がどんどん衰えていく「廃用性症候群」になってしまうからです。短い時間でも立ったり座ったりするだけで、血液循環が改善され、脳や体には好影響。最初は起き上がるのもひと苦労。できないことだらけで屈辱的な日々でしたが、次第にリハビリの必要性を理解し、楽しめるようになり、それを続けられたことで今の自分があります!

 そんなリハビリの世界は、科学技術や医療の発展によって目を見張る進化を遂げています。

 例えば、「HAL(R)(Hybrid Assistive Limb(R))」は、身体機能を改善・補助・拡張・再生することができる、世界初の装着型サイボーグ。写真をご覧いただければお分かりになると思いますが、見た目からして激カッコイイです。人が体を動かそうとする時に、脳から神経を通じて筋肉に伝わる「生体電位信号」をセンサーでキャッチして、意思に従った動作を実現することで、脳神経系の活動ループを賦活化し、脳神経・筋系の機能向上を促します。

 HAL(R)は脳梗塞、脳出血、脊髄損傷などの後遺症に対するリハビリに利用されています。腰タイプについては個人レンタルで、自宅で活用することもできるそう。今後、ロボットやバーチャルリアリティーを使った多彩なリハビリの開発や、まひが残った場合に必要になる自助具の設計もAIや3Dプリンターが積極的に活用され、より簡単でリーズナブルになっていくはずです。

 治療の進化にも注目です。TMS(経頭蓋磁気刺激治療)は、専用の医療機器を用いて脳に磁気刺激を与え、脳卒中や脳損傷などで崩れた脳内のバランスを正常な状態に戻す治療法。さまざまな症状を緩和してくれて、薬物療法に比べて副作用が少ないうえ、事前の処置や準備が必要ないので、外来でも治療が受けられます。現在、世界中でさまざまな精神神経疾患に対して臨床研究が進んでいるとか。

 さらに、脳卒中でまひした筋肉が過剰に硬くなってしまった部分に、ボツリヌス毒素を注射する治療法もあります。これでまひの動きが改善され、着替えや入浴が楽になっている患者さんも少なくないそう。

 突然のアクシデントに見舞われて障害が残ったとしても、いろいろなサポートを受けて、自分らしい生活を取り戻すことは可能です。ベイマックスのようなロボットに見守られて暮らせる時代がやってくるかもしれません。明るい未来を想像することもリハビリを続けるパワーになります。

 ☆くまもと・みか 医療ライター。昨年、電車内で心肺停止で倒れ救急搬送。幸運にも蘇生したが、低酸素脳症による高次脳機能障害でリハビリを経験。社会復帰後、あまり知られていない中途障害者のことやリハビリの重要性を発信中。

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