【ダイエット王子・工藤孝文の痩せる門には福来る】読者の皆様、明けましておめでとうございます。お正月、のんびりできましたか?“食っちゃ寝”ですっかり太ってしまった方、早速ですが、今回は正月太りに有効な方法を紹介します。

 まず、正月太りの原因としては飲む機会が増えることに加え、寒さのせいで体を動かすのがおっくうになっていることも挙げられます。脂肪を蓄える要因となっているのです。脂肪は時間がたつほど水分が抜けて硬くなり、落ちにくくなります。

 つまり!つきたてホヤホヤの脂肪を落とすなら、少しつらいですが今の時期に頑張るしかありません。具体的には1日30分、週3回歩くだけ。さらに家では暖房の温度をいつもより低めに設定し、「寒い」と感じたら室内でもいいので足踏みやラジオ体操など少しでも体を動かすようにしましょう。外に出たくない場合でも家の中でもいいので強制的に体を動かす機会をつくる…ということです。

 食の方面からも見ていきましょう。お勧めしたいのは昆布茶です。お正月の食事はおせちに代表されるように保存食の意味合いから、塩味や甘味が強いものが多いです。定番のすきやきなども「甘い・辛い」ですね。

 何が問題かといえば塩を多く取っていることで水分を蓄える体になってしまって、むくんでいるということ。むくみが多いと水太りとなり、代謝が落ちてダイエットには当然、良くありません。この正月特有のむくみ解消のために昆布に含まれるうまみ成分であるグルタミン酸が効きます。天然のうまみ成分を取ることで味覚リセットにつながり、濃い味を求めなくなります。やり方も簡単です。よくスーパーでも売っている昆布茶パックを利用して、朝に1杯飲むだけでOK。

 昆布茶にはトータル的に体の不調を改善する成分もたくさん含まれています。食物繊維が含まれることで食べすぎ、飲みすぎによる便秘や下痢にも有効。さらに血中のコレステロール値改善にも役立ちます。腸内の善玉菌を増やす作用もあるので免疫力もアップ。冬の感染症が気になるこの時期にはもってこいの飲み物と言えそうです。ただ市販の昆布茶は塩分も含んでいるので、そこは調節しつつ、飲みすぎないようにしましょう。

 ほかにも運動が厳しいようなら、温泉やサウナなどで汗をかくこともむくみ解消につながります。とにかく正月太りは早めの対策が吉です。今年も頑張りましょう。

☆くどう・たかふみ=福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。帰国後、糖尿病などの生活習慣病、漢方・東洋医学・ダイエット治療を専門とし、自身も10か月で25キロの減量に成功した。現在は福岡県みやま市の工藤内科でダイエット外来を含めた地域医療を行う。NHK「あさイチ」「ガッテン!」、日本テレビ系「世界一受けたい授業」などテレビ出演、ダイエット・東洋医学に関わる著書多数。最新刊は「医者も驚いた!ざんねんな人体のしくみ」(青春出版社刊)。医師+(いしぷらす)所属。