約1478億円もの巨額債務を抱えていることが判明したスペイン1部バルセロナが経営破綻の危機に直面し、サッカー界を揺るがしている。

 クラブは破産を回避するため、6月30日が返済期限となる約2億6600万ユーロ(約335億円)について大手銀行などに債務返済を遅らせることを要請したと報じられる中、その動向に注視しているのが、イングランド・プレミアリーグで日本代表MF南野拓実(26)の所属するリバプールだ。

 英紙「デーリーメール」によると、25日に年次財務報告を発表したバルセロナは19のクラブに〝借金〟があり、総額は約1億1200万ポンド(約159億円)に達するという。その最大の金額がリバプールに支払わなければならない約2500万ポンド(約35億5000万円)だ。

 同紙は、バルセロナが2017年にリバプールからブラジル代表MFフィリペ・コウチーニョを獲得する際の移籍金1億4200万ポンド(約201億6000万円)のうち、1億500万ポンド(約149億円)を支払い、残る3700万ポンド(約52億5000万円)を分割にするとの契約だったとし、その残りが約2500万ポンドと伝えている。

 ほかにもフランス1部ボルドーに約800万ポンド(約11億3000万円)、オランダ1部アヤックスに約1400万ポンド(約19億9000万円)などの債務があるとし、同紙は「現在、スペインのクラブは複数の方法でそれを支払っています」と報じた。

 ただ、新型コロナウイルの影響はサッカー界では大きく、財政面で好転する見通しは立っていない。赤字が続くバルセロナは今後も支払いができるのか。動向が注目される。