J1横浜FCの元日本代表MF中村俊輔(42)が、スペインリーグへこだわり続ける同MF香川真司(31)に共感を覚えている。

 10月にスペイン2部サラゴサとの契約を解除し、フリーの身となった香川は現在も未所属。ギリシャ1部PAOK、ドイツ2部デュッセルドルフ、イタリア1部サンプドリア、同2部ブレシアなどの欧州クラブをはじめ中東クラブや米メジャーリーグサッカーからのオファーを伝えられていたが、スペイン残留を希望し、応じていない。

 かねて俊輔は、香川やFW岡崎慎司(34=ウエスカ)らがスペインでのプレーを希望する状況に、こう語っていた。「もしかしたら1部の違う国のリーグも行けたかもしれないけど、2部でもスペインに興味があるのは、ここまでやってきた一流選手だからこそ。(現役を)やめるまで2部とか関係なく、やってみたいという興味が出てくるんだと思う」

 自身もそんな考えから、スコットランドのセルティックから2009年にスペインのエスパニョールへ移籍。「スペインはね、難しかった。俺は半年しか持たなかったから。やっぱりドイツとかだとキレイなサッカーだけど、スペインはそこからずる賢さ、パワフルさが加わる。それにサッカーも最先端。後悔はしていないけど、もっと早くいけば良かったと思っている」と振り返った。

 やはりトップレベルになると見えてくる景色があるのだろう。俊輔は陰ながらではあるが、日本代表10番を受け継いだ後輩のスペインでの成功を願っている。(森下 久)